12日の米国株式市場で、ダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反落。前日比36ドル73セント安の1万0627ドル26セントで終えた。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続落で、終値は30.10ポイント安の2282.31。前日夕発表の非鉄大手アルコアの決算が期待したほどよい内容ではないと受け止められ、同社株が急落。前日に1年3カ月ぶりの高値を付けていたダウ平均も利益確定売りで下げた。
中国人民銀行(中央銀行)が預金準備率の引き上げを発表。市場からの余剰資金吸収で中国経済が減速すれば、米景気にもマイナスとの思惑が出たことも売りを誘った。オバマ政権が金融システム救済に投じた公的資金の損失を取り戻すため、金融機関から手数料を徴収することを検討していると報じられた。経営の不透明感が意識された金融株が下落したことが、相場の足かせになった面もあった。
S&P500種株価指数は10.76ポイント安の1136.22で終えた。業種別S&P500種指数(全10業種)は「消費安定」を除く9業種が下落。「素材」や「金融」「エネルギー」の下げが目立った。売買高はニューヨーク証券取引所(NYSE)が約 11億株(速報値)、ナスダック市場は約23億3000万株(同)。
アルコアは11%安。朝方発表した四半期決算が予想を上回った住宅建設大手KBホームや、業績見通しの上方修正を発表した宝飾品大手ティファニーが利益確定売りに押されて下落。前日夕に2009年10〜12月期の利益が7〜9月期より少なくなりそうだと発表した石油大手のシェブロンが小安い。アナリストが投資判断を引き下げた衣料品大手ギャップが売られた。手数料徴収検討の報道が重荷となり、バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)など大手金融株が軒並み安い。
一方、利益見通しを上方修正した保険大手のハートフォード・ファイナンシャル・サービシズが上昇。ダウ平均構成銘柄では同業のトラベラーズが上昇した。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:10627.26 前日比:‐36.73
始値:10662.86 高値:10663.08 安値:10568.84
年初来高値:10676.23 昨年来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:2282.31 前日比:‐30.10
始値:2297.28 高値:2298.85 安値:2272.70
年初来高値:2326.28 昨年来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:1136.22 前日比:‐10.76
始値:1143.81 高値:1143.81 安値:1131.77
年初来高値:1149.74 昨年来安値:666.79
米30年国債 4.621% 米10年国債 3.717%
シカゴ日経平均先物3月限(ドル建て)終値 10800 (-90) 大証終値比
シカゴ日経平均先物3月限(円建て) 終値 10765 (-125) 大証終値比
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