3日の米国株式市場で、ダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反発。前日比63ドル94セント高の9344ドル61セントで終えた。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は4営業日ぶりの反発で、終値は16.13ポイント高1983.20。米小売り大手各社が発表した8月の既存店売上高が全体として予想したほど減らなかったため、買い安心感が広がった。
ダウ平均が前日まで4日続落するなど相場の下落が続いた後とあって、自律反発狙いや値ごろ感からの買いも入りやすかった。ただ、週間の新規失業保険申請件数が市場予想よりやや多く、米労働市場の先行きの不透明さが意識され上値を抑えた。労働関連で市場参加者が注目する8月の米雇用統計の発表を翌4日に控えており、積極的に買いが入りにくかった面もあった。
S&P500種株価指数は5営業日ぶりに反発し、8.49ポイント高の1003.24で終えた。業種別S&P500種指数(全10業種)では「金融」や「素材」、「一般産業」など8業種が上昇。「通信サービス」と「ヘルスケア」が下落した。売買高はニューヨーク証券取引所(NYSE)が約12億8000万株(速報値)、ナスダック市場は約17億9000万株(同)だった。
8月の既存店売上高の減少幅が予想より小さかった会員制卸売大手コストコ・ホールセールが8%超上昇し、やはり8月の既存店売上高のマイナス幅が予想より小さかった衣料品大手のギャップが大きく上げた。金先物相場の上昇を受け、鉱業大手フリーポート・マクモラン・コッパー・アンド・ゴールドが堅調。幹部が世界のアルミニウムの消費見通しを引き上げたと報じられた非鉄大手のアルコアがしっかり。
下げが続いていた米連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)や米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)が2けたの上昇率。保険大手のアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)も急伸した。
欧州連合(EU)の欧州委員会がソフトウエア大手のオラクルによるコンピューター大手サン・マイクロシステムズの買収について、本格的な調査に入ると発表。オラクル、サン・マイクロとも下落した。前日夕発表の四半期決算で1株損失が予想より多く、アナリストが投資判断を引き下げた住宅建設大手ホブナニアン・エンタープライゼズが2けたの下落率となった。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:9344.61 前日比:63.94
始値:9282.03 高値:9350.27 安値:9252.93
年初来高値:9620.00 年初来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:1983.20 前日比:16.13
始値:1975.85 高値:1983.37 安値:1958.04
年初来高値:2059.48 年初来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:1003.24 前日比:8.49
始値:996.12 高値:1003.43 安値:992.25
年初来高値:1039.47 年初来安値:666.79
米30年国債 4.164% 米10年国債 3.350%
シカゴ日経平均先物9月限(ドル建て)終値 10245 (+45) 大証終値比
シカゴ日経平均先物9月限(円建て) 終値 10240 (+40) 大証終値比
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