27日の米国株式市場は大幅に反落。ダウ工業株30種平均は感謝祭の休日前の25日と比べ154ドル48セント安の1万0309ドル92セントと、2週間ぶりの安値で終えた。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数の終値は37.61ポイント安の2138.44。アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ首長国の資金繰り危機の表面化を受け、株や商品先物などリスク資産への売りが優勢だった。
ダウ平均の下げ幅は朝方に一時230ドルを上回った。ドバイの信用不安をきっかけに投資家がリスク回避姿勢を強めるとの見方が出て、原油や金の先物が下落。商品相場の下げが業績にマイナスになるとの見方などから資源関連株が軟調に推移した。ドバイの信用不安の業績への影響が懸念される銀行株にも売りが目立った。
ダウ平均は週間では8ドル安で、小幅ながらも4週ぶりに下落した。業種別S&P500種株価指数は全10業種が下落し、「金融」や「素材」、「エネルギー」の下落が目立った。売買高はニューヨーク証券取引所(NYSE)が約6億5000万株(速報値)、ナスダック市場は約9億6000万株(同)。米国株式市場は感謝祭翌日で午後1時までの短縮取引だった。
ダウ平均を構成する全30銘柄が下落。石油大手エクソンモービルや非鉄大手アルコア、建機大手キャタピラーなど資源関連株が軟調。欧州金融機関が大幅安で、バークレイズの米預託証券(ADR)が7%近く下げたほか、HSBCホールディングスが6%近く下げた。米銀ではバンク・オブ・アメリカが3%安、シティグループが2%超下げた。
27日は米年末商戦が本格的に始まるブラックフライデー。メーシーズやJCペニーなど百貨店株が軟調、ディスカウントストア大手ウォルマート・ストアーズやターゲットは小安く終えた。最高経営責任者(CEO)が序盤の客足は昨年より多いと述べたと伝わった家電量販店大手ベスト・バイも下落した。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:10309.92 前日比:‐154.48
始値:10452.23 高値:10452.23 安値:10231.25
年初来高値:10495.61 年初来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:2138.44 前日比:‐37.61
始値:2115.96 高値:2155.41 安値:2113.99
年初来高値:2205.32 年初来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:1091.49 前日比:‐19.14
始値:1105.47 高値:1105.47 安値:1083.74
年初来高値:1113.69 年初来安値:666.79
米30年国債 4.208% 米10年国債 3.200%
シカゴ日経平均先物12月限(ドル建て)終値 9220 (+150) 大証終値比
シカゴ日経平均先物12月限(円建て) 終値 9200 (+130) 大証終値比
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