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  • 2025-12-22
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NY市場概況、小反発 金融株に買い、素材株上昇も支えに

 30日の米国株式市場は小幅に反発。ダウ工業株30種平均は前週末に比べ34.92ドル高い1万0344ドル84セントで終えた。アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ首長国の信用不安問題が落ち着くとの期待から、前週末に売り込まれた金融株が買い戻され相場を支えた。原油先物相場が上昇したことも素材株への買いを誘った。一方、小売株には売りが目立ち、ダウ平均は下げに転じる場面があった。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は6.16ポイント高の2144.60で終えた。
 取引終了にかけて債務返済延期を要請しているドバイの政府系不動産開発会社「ドバイワールド」による「再建に向けて銀行団と前向きに交渉している」とのコメントが米ダウ・ジョーンズ通信などから伝わった。米金融機関はドバイ向けの債権が欧州銀などに比べ少ないとの見方もあり、金融株に買い戻しが膨らみ、相場全体の支えとなった。11月のシカゴ購買部協会景気指数(PMI)が市場予想を上回ったことも支えになった。
 S&P500種株価指数も小反発し、4.14ポイント高の1095.63で終えた。業種別S&P500種指数では「金融」が3%近く上昇。「公益」や「素材」など6業種が上昇した。一方、小売株を多く含む「消費循環」が下落、「通信サービス」など4業種が下げた。売買高はニューヨーク証券取引所(NYSE)が約13億5000万株(速報値)、ナスダック市場が約19億5000万株(同)だった。
 米銀大手のJPモルガン・チェースが約3%上昇し、ダウ平均採用銘柄で上昇率首位。同業のバンク・オブ・アメリカも2%超上昇して終えた。ダウ平均採用銘柄では建機大手キャタピラーも高い。アナリストが鉄鋼業種の投資判断引き上げたことを受けて、鉄鋼大手USスチールが3%超上昇。同業のAKスチールも買われた。
 一方、年末商戦の最初のピークとされる前週末(26−29日)の小売業の売上高などを全米小売業協会(NRF)などが発表し、「期待ほど好調ではなかった」との見方から小売株が下落。高級百貨店のサックスが6%超下げたほか、メーシーズやJCペニーにも売りが優勢になった。アナリストが目標株価を引き下げた保険大手アメリカン・インターナショナル・グループは急落した。

ダウ工業株30種(ドル)
終値:10344.84 前日比:34.92
始値:10309.77 高値:10364.34 安値:10263.29
年初来高値:10495.61 年初来安値:6469.95

ナスダック総合指数
終値:2144.60 前日比:6.16
始値:2135.93 高値:2146.93 安値:2120.70
年初来高値:2205.32 年初来安値:1265.52

S&P総合500種指数
終値:1095.63 前日比:4.14
始値:1091.07 高値:1097.24 安値:1086.25
年初来高値:1113.69 年初来安値:666.79

米30年国債 4.196% 米10年国債 3.201%

シカゴ日経平均先物12月限(ドル建て)終値 9245 (‐85) 大証終値比
シカゴ日経平均先物12月限(円建て) 終値 9200 (‐130) 大証終値比
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