7日の米株式相場は反落。ダウ工業株30種平均は前日比102ドル43セント安の8409ドル85セントで終えた。ナスダック総合株価指数は同42.86 ポイント安の1716.24で終えた。前日にダウ平均が1月以来の高値を付けた後とあって、足元で堅調だった金融やハイテク株を中心に利益確定売りが出た。
　米景気回復への期待などを背景に、前日に主な株価指数は3月に付けた直近の安値から3割を超える高水準を付けていた。金融機関の財務の健全性を審査する資産査定（ストレステスト）の結果発表を引け後に控え、ひとまず利益を確定する動きが出たという。

　資産査定の結果が警戒したほど厳しくならないとの思惑から足元で急伸した金融株や、業績改善の思惑などから堅調だったハイテク株などへの売りが目立った。午後に結果が発表された米30年物国債入札が不調と受け止められ、米国債の安定消化への懸念が出たことも株式相場の重しになったとの声もあった。
　週間の新規失業保険申請件数が前週比で減少し、市場予想を下回った。小売り大手各社が発表した4月の米既存店売上高が全体で市場予想を上回った。米景気の底入れ観測を裏付ける内容として、朝方は買いが優勢となる場面があった。ダウ平均は一時、65ドル近く上昇する場面があった。
　業種別Ｓ＆Ｐ500種株価指数では全十種のうち、「通信」や「金融」など七種が下落。一方、「ヘルスケア」や「公益」などが上昇した。フィラデルフィア証券取引所の半導体株指数（ＳＯＸ）が6％下落した。ニューヨーク証券取引所（ＮＹＳＥ）の売買高は約19億7000万株（速報値）、ナスダック市場（同）は約31億株だった。
　アナリストが投資判断を引き下げた通信大手のＡＴ＆Ｔとベライゾン・コミュニケーションズが下落。前日夕に発表した四半期決算を受けてアナリストが相次いで目標株価を引き上げたネットワーク機器大手のシスコシステムズは朝高後、3％安で終えた。四半期決算の最終損益が60億ドル近い大幅赤字となった自動車大手ゼネラル・モーターズ（ＧＭ）は3.6％下げた。
　4月の既存店売上高が市場予想を下回った百貨店大手メーシーズは大幅安。非鉄大手アルコアが6％下落し、ダウ平均構成銘柄で下落率首位。米銀大手ＪＰモルガン・チェースは5％安。
　一方、4月の既存店売上高が市場予想を上回ったディスカウントストア大手のウォルマート・ストアーズは0.8％上昇。米銀大手バンク・オブ・アメリカは6.5％の大幅高。

ダウ工業株30種（ドル）
終値：8409.85 前日比：-102.43
始値：8513.56 高値：8577.19 安値：8358.00
年初来高値：9088.06 年初来安値：6469.95

ナスダック総合指数
終値：1716.24 前日比：-42.86
始値：1772.10 高値：1773.13 安値：1702.54
年初来高値：1665.56 年初来安値：1265.62

Ｓ＆Ｐ総合500種指数
終値：907.39 前日比：-12.14
始値：919.58 高値：929.58 安値：901.36
年初来高値：943.85 年初来安値：666.79

米30年国債 4.306％ 米10年国債 3.334％

「シカゴ日経平均先物（ＣＭＥ）」（7日）
JUN09
Ｏ 9480（ドル建て）
Ｈ 9520
Ｌ 9235
Ｃ 9320 大証比-50（イブニング比-130）
Vol 14506

Ｏ 9435（円建て）
Ｈ 9485
Ｌ 9205
Ｃ 9285 大証比-85（イブニング比-165）
Vol 24169