4日の米国株式市場は大幅に続落。ダウ工業株30種平均は前日比268ドル37セント安の1万0002ドル18セントで終えた。欧州の債務不安が重荷になったほか、朝方発表の週間の米新規失業保険申請件数が予想より多かったことで売りが膨らんだ。ダウ平均は一時9998ドル03セントまで下げ、取引時間中では昨年11月以来、約3カ月ぶりの1万ドル割れとなった。
ダウ平均の下げ幅は昨年4月20日(289ドル)以来、約10カ月ぶりの大きさ。一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は65.48ポイント安の2125.43で終えた。欧州の政府債務問題がギリシャからポルトガルやスペインなどに広がる可能性が意識され、市場心理を冷やした。新規失業保険申請件数が高止まりし、米雇用の改善が遅れるとの見方が出たこともマイナスだった。
S&P500種株価指数は34.17ポイント安の1063.11で終了。業種別S&P500種指数は全10業種が下落し、「金融」や「エネルギー」「素材」などの下げが目立った。売買高はニューヨーク証券取引所(NYSE)が約14億8000万株(速報値)、ナスダック市場は約27億4000万株(同)だった。
欧州の債務不安を背景に外為市場でユーロ売り・ドル買いが進んだほか、景気の不透明感が意識されたため、商品先物相場が下落。エクソンモービルやアルコアなど素材・資源株が軒並み下げた。朝方発表した四半期決算は増益だったものの、1株利益が予想を下回ったクレジットカード大手のマスターカードが大幅に下げた。
ダウ平均の構成銘柄ではバンク・オブ・アメリカ(バンカメ)やJPモルガン・チェースといった大手銀行株や、建機大手のキャタピラー、製薬大手メルクなどの下げが目立った。
一方、1月の既存店売上高が市場予想を上回り、利益見通しを引き上げた百貨店のメーシーズがしっかり。ダウ平均構成銘柄では、前日夕に予想を上回る四半期決算を発表したネットワーク機器大手シスコシステムズのみ上昇した。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:10002.18 前日比:‐268.37
始値:10273.12 高値:10273.12 安値:9998.03
年初来高値:10729.89 昨年来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:2125.43 前日比:‐65.48
始値:2176.39 高値:2178.25 安値:2125.43
年初来高値:2326.28 昨年来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:1063.11 前日比:‐34.17
始値:1097.25 高値:1097.25 安値:1062.78
年初来高値:1150.45 昨年来安値:666.79
米30年国債 4.553% 米10年国債 3.612%
シカゴ日経平均先物3月限(ドル建て)終値 10065 (‐285) 大証終値比
シカゴ日経平均先物3月限(円建て) 終値 10035 (‐315) 大証終値比
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