10日の米国株式相場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに小反落し、前日比36ドル65セント安の8146ドル52セントで終えた。ダウ平均は4月28日以来の安値で終え、週間では4週連続で下落した。米個人消費や景気の先行き不透明感が強まり、売りが出た。
一方、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は小幅に3営業日続伸し、3.48ポイント高の1756.03で終えた。アナリストが目標株価を引き上げたアップルなどが買われ、指数を押し上げた。
午前に発表された7月の消費者態度指数(ミシガン大学調べ、速報値)は前月の確報値から低下し、市場予想も下回った。個人消費の回復は予想したほど早くないと受け止められ、景気改善への期待が薄れたことが売りのきっかけとなった。来週から本格化する企業の4−6月期決算の発表を控え、様子見ムードも強かった。
10日の原油先物相場では期近8月物が一時1バレル58ドル台と、5月中旬以来の安値を付けた。原油先物相場の下落に加え、前日夕に石油大手シェブロンが慎重な業績見通しを発表し、株価が軟調だったこともダウ平均の重しとなった。一時、約90ドル下げた。
S&P500種株価指数は3.55ポイント安の879.13で終えた。業種別S&P500種株価指数(全10業種)は「金融」「エネルギー」など8業種が下落。一方、「情報技術(IT)」など2業種が上昇した。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約9億2000万株(速報値)、ナスダック市場は約16億3000万株(同)だった。
シェブロンは2%超下落。ダウ平均構成銘柄では前日に上昇していた米銀大手JPモルガン・チェースなどが安い。アナリストが投資判断を引き下げたIBMが下げた。
一方、アップルは1%超上昇。アナリストが投資判断を引き上げたパソコン大手のデルも高い。米ゼネラル・モーターズ(GM)は10日、優良ブランドや資産を新会社に譲渡する手続きを完了し、「新生GM」が発足したと発表。自動車大手フォード・モーターは上昇した。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:8146.52 前日比:‐36.65
始値:8182.49 高値:8183.85 安値:8093.31
年初来高値:9088.06 年初来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:1756.03 前日比:3.48
始値:1744.61 高値:1764.11 安値:1738.26
年初来高値:1879.92 年初来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:879.13 前日比:‐3.55
始値:880.03 高値:883.57 安値:872.81
年初来高値:956.23 年初来安値:666.79
米30年国債 4.202% 米10年国債 3.308%
シカゴ日経平均先物9月限(ドル建て) 終値 9285 (+35) 大証終値比
シカゴ日経平均先物9月限(円建て) 終値 9215 (‐35) 大証終値比
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