9日の米国株式相場は小幅続伸。ダウ工業株30種平均は前日比4ドル76セント高の8183ドル17セント、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は同5.38ポイント高の1752.55で終えた。原油先物相場が7営業日ぶりに小反発したことを受け、ダウ平均は小幅高に転じて終えた。
投資家心理のバロメーターともなっている原油相場が心理的な節目である1バレル60ドルちょうどを挟んでほぼ終日、もみ合ったため、株式相場も上げ下げを繰り返した。午後に原油相場がいったん下げ止まったことを好感し、主な株価指数は上げて終えた。
バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)―メリルリンチのアナリストが4−6月期決算が上振れするとの理由からゴールドマン・サックス(GS)の投資判断を引き上げたと報じられた。値ごろ感に加え、来週以降の金融機関の決算発表に対する警戒感がやや後退しているとの見方があり、GSを筆頭にJPモルガン・チェースなど金融株が堅調だった。
ただ前日夕、主要企業に先駆けて決算を発表したアルコアが下落してダウ平均の上値を抑えた。アルコア決算は売上高が市場予想を上回り、1株損失も予想に比べて小さかった。ただ今後の業績についてのアナリストの慎重な見方などが聞かれ、朝高後に売りが優勢となった。小売り各社が発表した6月の既存店売上高は前年同月比4.9%減と市場予想と一致。小売り株は高安まちまちだった。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約10億株(速報)。ナスダック市場は約18億9千万株(同)。業種別S&P500種株価指数(全10業種)では、「金融」と「エネルギー」など8業種が上昇。「ヘルスケア」などが下げた。
6月の既存店売上高と併せて、5−7月期の1株利益が市場予想と同水準か上回ると発表したディスカウントストア大手ターゲットが上昇。
一方、アルコアが2%超下落。既存店売上高が市場予想を下回った衣料品大手ギャップが安い。6月の売上高と併せて、慎重な売上高見通しを示した高級百貨店サックスは大幅安だった。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:8183.17 前日比:4.76
始値:8179.01 高値:8228.67 安値:8145.31
年初来高値:9088.06 年初来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:1752.55 前日比:5.38
始値:1756.97 高値:1763.63 安値:1747.44
年初来高値:1879.92 年初来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:882.68 前日比:3.12
始値:881.28 高値:887.86 安値:878.45
年初来高値:956.23 年初来安値:666.79
米30年国債 4.300% 米10年国債 3.409%
シカゴ日経平均先物9月限(ドル建て)終値 9385 (+75) 大証終値比
シカゴ日経平均先物9月限(円建て) 終値 9340 (+30) 大証終値比
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