11日の米国株式市場は続落。ダウ工業株30種平均は前日比96ドル50セント安の9241ドル45セント、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は22.51ポイント安の1969.73で終えた。アナリストの慎重な見方が伝わった金融株を中心に売りが広がり、相場は軟調に推移した。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を翌日に控え、いったん利益を確定させる売りが出やすかった。
著名アナリストが最近の銀行株高について、利益見通しの変化ではなく投資家心理の変化によるものだと分析し、株価の短期的な調整を見込むと予測した。アナリストの投資判断引き下げで金融保証会社(モノライン)大手のMBIAが急落したことも、金融株への売りにつながった。ダウ平均の下げ幅は121ドルに達する場面があった。
S&P500種株価指数は12.75ポイント安の994.35で終えた。業種別S&P指数は全10業種が下落。なかでも「金融」や「エネルギー」、「一般産業」の下げが目立った。「公益」や「素材」の下落率は比較的小さかった。売買高はニューヨーク証券取引所(NYSE)が約12億7000万株(速報値)、ナスダック市場は約 18億7000万株(同)。
MBIAが12%安、米銀大手バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)やJPモルガン・チェース、保険大手トラベラーズがさえない。決算発表の延期が明らかになったノンバンク大手CITグループが2割近く下落。アナリストが投資判断を引き下げたファストフード大手のヤム・ブランズや通信大手スプリント・ネクステルが下落した。
一方、アナリストが株価について同業種の平均を上回るとの見方を示して投資判断を始めたバイオ製薬大手アムジェンが高い。ダウ平均構成銘柄では化学大手デュポンやディスカウントストア大手ウォルマート・ストアーズなどが買われた。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:9241.45 前日比:‐96.50
始値:9334.33 高値:9334.33 安値:9216.88
年初来高値:9371.96 年初来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:1969.73 前日比:‐22.51
始値:1985.06 高値:1986.85 安値:1962.08
年初来高値:2015.59 年初来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:994.35 前日比:‐12.75
始値:1005.77 高値:1005.77 安値:992.40
年初来高値:1018.00 年初来安値:666.79
米30年国債 4.440% 米10年国債 3.674%
シカゴ日経平均先物9月限(ドル建て)終値 10495 (‐85) 大証終値比
シカゴ日経平均先物9月限(円建て) 終値 10455 (‐125) 大証終値比
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