20日の米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前日比25ドル01セント高の1万1117ドル06セントで終えた。原油先物相場の上昇を受けて石油関連株に買いが入った。企業業績の回復期待も相場を支えた。一方、金融商品の販売などに関連し英金融当局がゴールドマン・サックス現地法人を調査すると発表するなど、ゴールドマンを取り巻く不透明感が強まったことが相場の上値を抑えた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は同 20.20ポイント高の2500.31で終えた。
原油先物相場が大幅に反発したのを受け、ダウ平均採用銘柄の石油大手エクソンモービルやシェブロンが買われた。二輪車大手ハーレー・ダビッドソンや高級皮革製品大手のコーチなど、1〜3月期の決算が市場予想を上回った銘柄の一角に買いが入ったことも買い安心感につながった。
一方、英金融サービス機構(FSA)によるゴールドマン現地法人の調査に加え、ドイツの連邦金融監督庁も米証券取引委員会(SEC)と連携して調査に当たる方向と伝わった。不正行為の有無を巡るゴールドマンと米欧当局との対立が金融規制強化への警戒感を誘い、買い手控えにつながった。
業種別S&P500種株価指数は全10業種が上昇した。「エネルギー」が2%近く上げたのが目立ったほか、「金融」や「公益」も上昇した。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約11億4000万株(速報値)、ナスダック市場は約20億8000万株(同)だった。
アナリストが目標株価を引き上げた米大手銀シティグループが買われた。決算が大幅増益だったバンク・オブ・ニューヨーク・メロンは小幅高で終えた。ダウ平均採用銘柄では化学大手スリーエムが上昇率首位。前日まで売り優勢だった米大手銀のバンク・オブ・アメリカ(バンカメ)とJPモルガン・チェースの上昇も目立った。
一方、決算が大幅に市場予想を上回ったゴールドマンは2%下落した。決算と同時に示した収益見通しが慎重と受け止められたジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)も下げた。売上高が市場予想に届かなかった飲料大手コカ・コーラも売られた。前日夕に発表した決算や見通しが予想を上回ったIBMは2%近く下げ、ダウ採用銘柄で下落率首位だった。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:11117.06 前日比:25.01
始値:11093.11 高値:11146.08 安値:11081.47
年初来高値:11154.55 昨年来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:2500.31 前日比:20.20
始値:2492.72 高値:2501.25 安値:2480.70
年初来高値:2517.82 昨年来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:1207.17 前日比:9.65
始値:1199.04 高値:1208.58 安値:1199.04
年初来高値:1213.92 昨年来安値:666.79
米30年国債 4.677% 米10年国債 3.805%
シカゴ日経平均先物6月限(ドル建て)終値 11025 (+125) 大証終値比
シカゴ日経平均先物6月限(円建て) 終値 11005 (+105) 大証終値比
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