19日の米国株式市場で、ダウ工業株30種平均は反発した。前週末比73ドル39セント高の1万1092ドル05セントで終えた。米証券取引委員会(SEC)による金融大手ゴールドマン・サックスの訴追を受けて前週末に大幅安になった後で、値ごろ感からの買いが優勢となった。銀行大手シティグループの好決算や、GS株が上昇に転じて終えたことも支援材料だった。
一方、ナスダック総合株価指数は小幅に続落し、同1.15ポイント安の 2480.11で終えた。世界的な景気回復が業績の押し上げ要因になるとの見方からハイテク株はこれまで上昇基調が目立っていたため、利益を確定する動きが続いた。
シティが発表した1〜3月期決算が大幅増益となり、米金融機関の財務・業績が回復に向かうとの見方が強まった。3月の景気先行指標総合指数が前月比で予想以上に上昇したことも、米景気回復への期待を誘った。ダウ平均は前週末からの売りが続いて午前中は安く推移する場面も多かったが、午後にかけて次第に買い優勢となった。
業種別S&P500種株価指数は全10種が上昇。1%上昇した「金融」や「通信サービス」の上げが目立った。一方、フィラデルフィア証券取引所の半導体株指数(SOX)は1%下げた。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約12億7000万株(速報値)、ナスダック市場(同)は約21億1000万株だった。
シティは7%急伸。GSも1%超高い。ゴールドマンの訴追について、SECの採決が割れていたとの報道が出ている。決算が減益となり、利益見通しを下方修正した製薬大手イーライ・リリーは安く推移する場面が目立ったが、上げて終えた。
アナリストが投資判断を引き上げたと伝わった通信大手スプリント・ネクステルは3%弱上昇。同業のAT&Tも買われた。ダウ平均構成銘柄では保険大手トラベラーズや化学大手デュポンの上げが目立った。
一方、週末に大幅安となった銀行大手バンク・オブ・アメリカは小安い。米国のリコール(回収・無償修理)問題に絡み米運輸当局から求められている制裁金約15億円を支払うと発表したトヨタの米預託証券(ADR)は小安い。半導体大手アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)は2%下げた。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:11092.05 前日比:73.39
始値:11018.36 高値:11095.30 安値:10977.85
年初来高値:11154.55 昨年来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:2480.11 前日比:‐1.15
始値:2477.80 高値:2487.67 安値:2451.72
年初来高値:2517.82 昨年来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:1197.52 前日比:5.39
始値:1192.06 高値:1197.87 安値:1183.68
年初来高値:1213.92 昨年来安値:666.79
米30年国債 4.698% 米10年国債 3.805%
シカゴ日経平均先物6月限(ドル建て)終値 10975 (+65) 大証終値比
シカゴ日経平均先物6月限(円建て) 終値 10955 (+45) 大証終値比
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