15日の米国株式市場は小幅に6日続伸した。ダウ工業株30種平均は前日比21ドル46セント高の1万1144ドル57セントと、2008年9月以来、約1年7カ月ぶりの高値で終えた。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は同10.83ポイント高の2515.69と、08年6月以来の高値となった。米景気回復や企業業績改善への期待感が相場を支えた。半面、主な株価指数は連日で高値を更新しており、利益確定売りで上値が重かった。
ニューヨーク連銀が発表した4月の製造業景況感指数は大幅に改善し、フィラデルフィア連銀の製造業景況感指数も小幅ながら予想を上回った。製造業の景況感の改善を示す指標が相次いで発表になったことを好感し、買いが優勢になった。
朝方は売りが先行した。朝方発表された週間の新規失業保険申請件数が市場予想に反して増加し、雇用回復の遅れが意識された。3月の鉱工業生産指数は天候の影響などで電気・ガス関連が落ち込んだため、上昇率が市場予想を下回った。
ダウ平均は連日で高値を更新し、S&P500種株価指数も前日に心理的な節目である1200の大台を回復。高値警戒感から売りが出やすかった。引け後のインターネット検索大手グーグルなどの決算を控えて、様子見ムードから積極的な買いが限られた面もあった。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約15億5000万株(速報)。ナスダック市場は約26億7000万株(同)。業種別S&P500種株価指数(全10業種)では、「一般産業」と「情報技術(IT)」など3業種が上昇。「金融」などが下げた。
前日夕に利益見通しを上方修正した貨物大手UPSが大幅高。同業のフェデックスも上げた。アナリストが目標株価を引き上げた建機大手キャタピラーも高い。前日夕発表した決算で特別項目を除く1株利益が市場予想を上回ったファストフード大手ヤム・ブランズも上げた。
一方、米銀大手シティグループは一時5ドル台に乗せた後、利益確定売りに押され下げて終えた。半導体のフェアチャイルド・セミコンダクターは四半期決算や見通しが市場予想を上回ったものの、株価は下げて終えた。スポーツ用品大手ナイキも、アナリストが目標株価を引き上げたが、小幅安となった。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:11144.57 前日比:21.46
始値:11122.96 高値:11154.55 安値:11096.20
年初来高値:11154.55 昨年来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:2515.69 前日比:10.83
始値:2503.41 高値:2517.82 安値:2502.51
年初来高値:2517.82 昨年来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:1211.67 前日比:1.02
始値:1210.77 高値:1213.92 安値:1208.50
年初来高値:1213.92 昨年来安値:666.79
米30年国債 4.719% 米10年国債 3.838%
シカゴ日経平均先物6月限(ドル建て)終値 11295 (+25) 大証終値比
シカゴ日経平均先物6月限(円建て) 終値 11270 (±0) 大証終値比
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