14日の米国株式市場は大幅に5日続伸した。ダウ工業株30種平均は前日比103ドル69セント高の1万1123ドル11セントと、2008年9月26日以来約1年半ぶりの高値で終えた。前日夕の半導体大手インテルに続き、米銀大手JPモルガン・チェースが14日朝に市場予想を上回る1〜3月期決算を発表したことから、企業業績の改善期待が強まり相場を押し上げた。
一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は38.87ポイント高の 2504.86と、08年6月5日以来1年10カ月ぶりの高値を付けた。
朝方発表の3月の小売売上高が市場予想を上回り、米個人消費の回復期待が広がったことも相場を支えた。バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が米議会証言での質疑応答で、超低金利政策の長期化を改めて示唆したと伝わった。物価指標の落ち着きとあいまって、低金利政策の継続で余剰資金が株式などのリスク資産に流れやすくなるとの思惑が広がり、相場の一段高につながった。
S&P500種株価指数は13.35ポイント高の1210.65と1200の大台を回復。08年9月26日以来約1年半ぶりの高値で終えた。業種別S&P500種株価指数(全10業種)は「金融」「IT(情報技術)」など8業種が上昇。一方、「ヘルスケア」など2業種が下落した。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約11億5000万株(速報値)、ナスダック市場は約29億2000万株(同)だった。
JPモルガン・チェースが4%超上げ、同業のバンク・オブ・アメリカ(バンカメ)も4%近く上げた。アナリストによる目標株価の引き上げが相次いだインテルは3%超上昇した。
前日夕に発表した四半期決算が市場予想を上回った鉄道大手CSXが高い。多機能携帯端末「iPad(アイパッド)」が米国内で予想を上回る売れ行きとなったことから、海外での販売を1カ月延期すると発表したアップルは上昇。アナリストが投資判断を引き下げたメディア大手タイムワーナーは売り先行後、相場全体の上げにつれて上昇した。
ダウ平均の構成銘柄では製薬大手メルクや通信大手ベライゾン・コミュニケーションズの下げが目立った。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:11123.11 前日比:103.69
始値:11020.70 高値:11125.22 安値:11020.63
年初来高値:11125.22 昨年来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:2504.86 前日比:38.87
始値:2481.80 高値:2504.86 安値:2480.43
年初来高値:2504.86 昨年来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:1210.65 前日比:13.35
始値:1198.69 高値:1210.65 安値:1198.69
年初来高値:1210.65 昨年来安値:666.79
米30年国債 4.733% 米10年国債 3.865%
シカゴ日経平均先物6月限(ドル建て)終値 11310 (+100) 大証終値比
シカゴ日経平均先物6月限(円建て) 終値 11280 (+70) 大証終値比
PR