8日の米国株式市場で、ダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに小反発し、前日比29ドル55セント高の1万0927ドル07セントで終えた。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は小幅に反発し、終値は5.65ポイント高の2436.81。米主要小売り各社が発表した3月の既存店売上高が大幅に増えたため、米個人消費の回復期待が強まって買いを誘った。
調査会社トムソン・ロイターによれば、3月の既存店売上高は前年同月比9.1%増と 2000年の調査開始以来最大で、6.3%増だった予想を上回った。既存店売上高の増加率が市場予想の約3倍だった衣料品のギャップが堅調に推移したほか、既存店売上高が市場予想を上回ったうえ予想を上回る利益見通しを発表したディスカウントストアのターゲットが上昇した。
ギリシャ政府の債務問題は引き続き相場の重荷となった。ギリシャの銀行財務に対する不安も広がり、ダウ平均は朝方には50ドル以上下げる場面があった。
業種別S&P500種株価指数(全10業種)では「消費循環」や「通信サービス」など7業種が上昇。「公益」など3業種が下落した。売買高はニューヨーク証券取引所(NYSE)が約10億5000万株(速報値)、ナスダック市場は約22億6000万株(同)。
小売株では百貨店のメーシーズも小じっかり。前日夕に航空大手ユナイテッド航空の持ち株会社であるUALと経営統合交渉を進めていると報じられたUSエアウェイズが大幅高。業界再編で過当競争が緩和するとの思惑から、コンチネンタル航空やデルタ航空など航空株が軒並み上昇した。前日夕に市場予想を上回る四半期決算を発表した家庭雑貨小売り大手ベッド・バス・アンド・ビヨンドが高い。
一方、小売株では既存店売上高が予想を下回ったJCペニーやカジュアル衣料のアバークロンビー・アンド・フィッチは売られた。米国で3日に発売した多機能携帯端末「iPad」の販売台数が45万台を超えたと発表したアップルが小安い。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:10927.07 前日比:29.55
始値:10896.99 高値:10949.36 安値:10844.09
年初来高値:10988.06 昨年来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:2436.81 前日比:5.65
始値:2423.99 高値:2441.12 安値:2413.74
年初来高値:2443.50 昨年来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:1186.44 前日比:3.99
始値:1181.75 高値:1188.55 安値:1175.12
年初来高値:1191.80 昨年来安値:666.79
米30年国債 4.756% 米10年国債 3.894%
シカゴ日経平均先物6月限(ドル建て)終値 11260 (+90) 大証終値比
シカゴ日経平均先物6月限(円建て) 終値 11225 (+55) 大証終値比
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