21日の米国株式相場でダウ工業株30種平均は小幅に続伸。前日比12ドル78セント高の1万1430ドル21セントで終えた。業績懸念から金融株が売りに押された半面、原油先物相場の急上昇を受けてエネルギー株が大幅高となり、指数を押し上げた。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は小幅に反落し、終値は8.70ポイント安の2380.38だった。
原油先物相場が米国とロシアの緊張の高まりなどを背景に一時1バレル122ドル台に上昇。原油高による収益押し上げの思惑などからエクソンモービルやシェブロンが大きく上昇。商品相場全体が上げたことを受けアルコアなど素材株も買われた。原油高が相場全体の売りを誘う場面もあったが、指数寄与度の大きいエネルギー株が上昇したことで指数も底堅く推移し、下値の堅さを好感した買いが入ったとの声があった。
金融株は軟調。アナリストがゴールドマン・サックスなど大手証券の一角の業績見通しを引き下げ、業績悪化懸念から売りが出た。ただ、最近、アナリストによる見通し引き下げが相次いでおり、株価への織り込みは進んでいるとの声があり、売り一巡後は買い戻しの動きも出た。
ハイテク株では前日夕に市場予想を下回る決算を発表したJDSユニフェーズが12%急落。インテルやマイクソロフトなども軟調推移となり、ハイテク指数を押し下げた。
業種別S&P500種株価指数(全十業種)は「エネルギー」が2%超上げるなど七業種が上昇。半面、「金融」など三業種が下げた。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約9億1000万株(速報値)、ナスダック市場は約15億8000万株(同)だった。
シェブロン、エクソンは2%前後の上昇。アルコアが高い。金鉱大手ニューモント・マイニングやバリック・ゴールドが大幅高。前日夕の決算で一株利益が予想以上だったリミテッド・ブランズが急騰。
半面、アナリストが業績見通し引き下げたゴールドマン、モルガン・スタンレーが軟調。リーマン・ブラザーズはほぼ横ばい。一部アナリストが同社株が大きく下げていることを受けて買収の標的になるなどと述べ投資判断を引き上げたと伝わった。ゼネラル・モーターズ(GM)は2%超下げた。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:11430.21 前日比:12.78
始値:11415.23 高値:11476.21 安値:11315.57
年初来高値:13279.54 年初来安値:10827.71
ナスダック総合指数
終値:2380.38 前日比:-8.70
始値:2370.87 高値:2387.72 安値:2360.39
年初来高値:2661.50 年初来安値:2155.42
S&P総合500種指数
終値:1277.72 前日比:3.18
始値:1271.07 高値:1281.40 安値:1265.22
年初来高値:1471.77 年初来安値:1200.44
米30年国債 4.462% 米10年国債 3.829%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(21日)
SEP08
O 12875(Globex 合算)
H 12875
L 12660
C 12785 大証比+35(イブニング比+105)
Vol 10468
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