25日の米国株式相場でダウ工業株30種平均は小幅ながら3日続伸。前日比36ドル8セント高の8479ドル47セントで終えた。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反落し、同7.29ポイント安の1464.73で終えた。米連邦準備理事会(FRB)による新たな資金供給策を好感した買いが入った。一方、パソコン大手のヒューレット・パッカード(HP)や半導体株の一角が下げたため、ハイテク株は軟調だった。
FRBが信用収縮を緩和する目的で、住宅ローン担保証券(MBS)買い取りや自動車ローンやクレジットカードローン関連の資産担保証券(ABS)担保とした資金供給を発表。住宅需要回復や金融市場安定化への期待感から、住宅や金融株に買いが入った。
ただ前日に決算を発表したHPや高性能アナログIC(集積回路)製造の半導体アナログ・デバイセズが大幅安となったことなどを受け、ハイテク株が下落。ダウ平均が前日までの2日間で890ドル上げていたこともあり利益確定売りが出て下げに転じる場面があった。
朝方発表された7―9月期の実質国内総生産(GDP)は前期比年率0.5%減と速報値(0.3%減)から下方修正、個人消費は3.7%減と速報値(3.1%減)から大幅に下方修正された。9月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数では全米主要20都市が前年同月比17.4%下落し、過去最大の下落幅だった。米景気の先行き不透明感が相場の重しとなったとの見方もあった。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約18億7000万株(速報)。ナスダック市場は約24億8000万株(同)。業種別S&P500種株価指数(全十業種)では、「素材」「金融」など八業種が上昇。「情報技術(IT)」が下落した。
HPは6%近く下落。アップルやマイクロソフト、オラクルなどの大型ハイテク株も安い。シティグループがリポートで利益見通しなどを引き下げた半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)、テキサス・インスツルメンツ(TI)なども下げた。米証券取引委員会(SEC)に前日提出した報告書で、 2009年9月期通期の既存店売上高が減少するとの見通しを明らかにしたコーヒーチェーン大手のスターバックスも売りが優勢だった。
DRホートンやトール・ブラザーズなど住宅株が大幅高。証券会社が投資判断を引き上げた住宅大手レナーも急伸した。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:8479.47 前日比:36.08
始値:8445.14 高値:8607.38 安値:8281.46
年初来高値:13279.54 年初来安値:7449.38
ナスダック総合指数
終値:1464.73 前日比:-7.29
始値:1489.78 高値:1489.78 安値:1430.40
年初来高値:2661.50 年初来安値:1295.48
S&P総合500種指数
終値:857.39 前日比:5.58
始値:853.40 高値:868.94 安値:834.99
年初来高値:1471.77 年初来安値:741.02
米30年国債 3.619% 米10年国債 3.108%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(25日)
DEC08
O 8500(Globex 合算)
H 8625
L 8180
C 8335 大証比-5(イブニング比+55)
Vol 17952
PR