19日の米国株式相場は大幅続落。ダウ工業株30種平均は前日比130ドル84セント安の1万1348ドル55セントと4日以来、約2週間ぶりの安値で終えた。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3日続落し、同32.62ポイント安の2384.36だった。業績悪化懸念などから金融株に売りが続き、相場の重しとなった。
ウォールストリート・ジャーナル紙が資産運用部門の一部売却を検討していると報じたリーマン・ブラザーズが13%安と急落。アナリストが、多額の評価損を計上するとの予想を背景に業績見通しを引き下げたことも売りを誘った。アナリストが増資や格下げの可能性を指摘したアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)も6%近く下げた。業績の一段悪化や損失拡大を警戒し、金融株に売りが続き、業種別S&P500種株価指数(全十業種)の「金融」は3%安となった。前日大きく下げた連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)や連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)にも売りは続いた。
朝方発表された7月の卸売物価指数(PPI)が前月比1.2%上昇、エネルギー・食品を除くコア指数が0.7%上昇と市場予想(それぞれ 0.5%上昇、0.2%上昇)を大きく上回って伸びた。インフレ圧力の高まりを示したと受け止められ、市場心理を冷やした。7月の住宅着工件数が前月比 11%減と大幅に減少したことも住宅株などの売りを誘った。
原油先物相場が反発したことに加え、ホームセンター大手のホーム・デポやディスカウントストア大手ターゲットなどが減益決算を発表したことを受け、小売株にも下げが目立った。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約10億1000万株(速報)。ナスダック市場は約17億6000万株(同)。業種別S&P500種株価指数(全十業種)では八業種が下落。「エネルギー」「公益」が上げた。
ホーム・デポが3%超下落。ターゲットも安い。決算が赤字だった百貨店サックスは8%安だった。半面、原油相場の反発を受け石油大手エクソンモービル、シェブロンが上げた。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:11348.55 前日比:-130.84
始値:11478.09 高値:11478.17 安値:11318.50
年初来高値:13279.54 年初来安値:10827.71
ナスダック総合指数
終値:2384.36 前日比:-32.62
始値:2399.87 高値:2410.96 安値:2376.67
年初来高値:2661.50 年初来安値:2155.42
S&P総合500種指数
終値:1266.69 前日比:-11.91
始値:1276.65 高値:1276.65 安値:1263.11
年初来高値:1471.77 年初来安値:1200.44
米30年国債 4.462% 米10年国債 3.829%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(19日)
SEP08
O 12825(Globex 合算)
H 12850
L 12685
C 12755 大証比-95(イブニング比-45)
Vol 13060
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