17日の米国株式相場は続落。ダウ工業株30種平均は前週末比223ドル73セント安の8273ドル58セントで終えた。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は34.80ポイント安の1482.05と、2003年5月1日以来、約5年半ぶりの安値で終えた。景気や企業業績に対する懸念が引き続き強く、売りが優勢となった。
米銀大手シティグループが全従業員の約15%に相当する5万人超を削減する計画を発表。JPモルガン・チェースも数千人規模の人員削減を計画していると英紙が報じた。雇用情勢の悪化で個人消費が一段と落ち込むとの懸念を誘った。
前週末の緊急首脳会合(金融サミット)で金融危機の克服に向けた具体的な成果に乏しかったと受け止められたことも、午前中にかけての株価の重しになった。景気悪化などの影響でアナリストがアルコアなど主力企業の投資判断の引き下げに動いていることも重しとなった。
売り一巡後は買い戻しが優勢となる場面があった。S&P500株価指数が終値ベースで直近安値を付けた12日の水準(852)前後でいったん下げ止まったことが好感されたとの指摘があった。幅広い銘柄が買い戻され、ダウ平均は70ドル超上げる場面もあった。ただ、一段と上値を追う材料に乏しく、上値では戻り売りが出て、取引終了にかけては再び売りが優勢となった。
S&P500種株価指数は22.54ポイント安の850.75で終えた。業種別S&P500種株価指数は「金融」の6%安を筆頭に全十業種が下げた。フィラデルフィア証券取引所の半導体株指数(SOX)は2%下落。節目の200を割り込み、1998年10月以来の安値を付けた。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約13億1000万株(速報値)、ナスダック市場は約18億5000万株(同)。
シティが6%安。JPモルガンは5%弱下げ、バンク・オブ・アメリカは8%下落。アナリストが業績見通しを引き下げたゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーが売られた。アナリストが投資判断を引き下げたアルコアが10%超下落。同じくデルも安い。
半面、8−10月期決算で一株利益がわずかに市場予想を上回ったロウズが高い。保有するスズキ株の全株売却を発表したゼネラル・モーターズ(GM)が高い。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:8273.58 前日比:-223.73
始値:8494.84 高値:8571.30 安値:8246.89
年初来高値:13279.54 年初来安値:7882.51
ナスダック総合指数
終値:1482.05 前日比:-34.80
始値:1495.52 高値:1526.96 安値:1481.70
年初来高値:2661.50 年初来安値:1428.54
S&P総合500種指数
終値:850.75 前日比:-22.54
始値:873.23 高値:882.29 安値:848.98
年初来高値:1471.77 年初来安値:818.69
米30年国債 4.192% 米10年国債 3.648%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(17日)
DEC08
O 8560(Globex 合算)
H 8655
L 8295
C 8420 大証比-70(イブニング比-20)
Vol 15672
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