17日の米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、前日比13ドル02セント(0.1%)高の1万0607ドル85セントで終え、小幅ながら8月10日以来の高値を更新した。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は8日続伸し、同12.36ポイント(0.5%)高の2315.61と5月18日以来、約4カ月ぶりの高値で終えた。ナスダック指数の8日続伸は昨年7月に記録した12日続伸以来の記録。前日夕に好決算を発表した情報技術(IT)大手オラクルなどが上げ、相場を押し上げた。半面、経済指標の悪化などが相場の重荷になった。
オラクルの6~8月期決算は大幅増収増益となり、売上高、1株利益がともに市場予想を上回った。目標株価や業績見通しを引き上げるアナリストが相次いだこともあり、オラクル株は8%高と過去1年(52週)の高値を更新した。前日夕に追加の自社株買いと増配を発表した通信系半導体大手テキサス・インスツルメンツ(TI)も3%上げた。
ただ相場の上値は重く、ダウ平均は下げに転じる場面があった。9月の米消費者態度指数(速報値、ミシガン大学調べ)が市場予想に反して低下。金融システムの先行き不透明感などから、アイルランドやポルトガルの国債利回りが上昇し、欧州株が下げたことも嫌気されたという。週末だったうえ、9月に入ってから株価が大幅に上昇したため、利益確定売りも出やすかった。業種別S&P500種株価指数(全10業種)では、「情報技術(IT)」と「通信サービス」など6業種が上げ、「金融」などが下げた。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約18億5000万株(速報)。ナスダック市場は約23億6000万株(同)。株価指数先物・オプションと個別株先物・オプションの取引最終日が重なり、売買高がやや大きくなった。
前日夕発表した決算や見通しが市場予想を上回った高機能携帯電話(スマートフォン)「ブラックベリー」を手掛けるリサーチ・イン・モーション(RIM)が上げて終えた。ダウ平均構成銘柄では建機のキャタピラーや航空機・機械のユナイテッド・テクノロジーズ、化学大手スリーエムが上昇した。
一方、ダウ銘柄ではヒューレット・パッカード(HP)や米銀大手JPモルガン・チェースの下げが目立った。アナリストが目標株価を引き下げた半導体大手マイクロン・テクノロジーも大幅安だった。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:10607.85 前日比:13.02
始値:10595.51 高値:10650.16 安値:10567.36
年初来高値:11258.01 年初来安値:9614.32
ナスダック総合指数
終値:2315.61 前日比:12.36
始値:2318.42 高値:2320.37 安値:2301.82
年初来高値:2535.28 年初来安値:2061.14
S&P総合500種指数
終値:1125.59 前日比:0.93
始値:1126.39 高値:1131.47 安値:1122.43
年初来高値:1219.80 年初来安値:1010.91
米30年国債:3.904% 米10年国債:2.743%
シカゴ日経平均先物12月限(ドル建て)終値 9570 (±0) 大証終値比
シカゴ日経平均先物12月限(円建て) 終値 9535 (‐35) 大証終値比
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