2日の米国株式市場は続伸し、ダウ工業株30種平均は前日比50ドル63セント(0.5%)高の1万0320ドル10セントと3日続伸し8月18日以来、約2週間ぶりの高値で終えた。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続伸し、同23.17ポイント(1.1%)高の2200.01とやはり約2週間ぶりの高値で終えた。前日の製造業指数に続いてこの日は住宅指標などが改善したため、米景気への懸念がやや後退し買いが入った。
7月の米仮契約住宅販売指数が市場予想に反して上昇し、週間の米新規失業保険申請件数も減少した。前日には8月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数が改善しており、米景気失速への警戒感が和らいだ。小売り大手の8月の既存店売上高が市場予想を上回り、小売株が上昇したことも相場を支えた。売り方による買い戻しなどが入ったとみえ、引け間際に上げ幅を広げて終えた。
ただ、前日に相場が大きく上げていたうえ、あす3日に注目度の高い8月の米雇用統計の発表を控え、利益確定売りも出やすかった。ダウ平均は小幅安で推移する場面があった。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約9億6千万株(速報)。ナスダック市場は約16億5千万株(同)。業種別S&P500種株価指数(全10業種)では、「消費循環」など9業種が上昇した。
ストレージ(外部記憶装置)メーカーの3PAR(スリーパー)をめぐる、パソコン大手ヒューレット・パッカード(HP)とデルによる買収合戦が、HPによる買収価格引き上げで決着がつく見通しとなった。HPが上昇し、デルも上げた。スリーパーも高い。
小売りでは既存店売上高が市場予想を上回った百貨店のJCペニーやメーシーズが上昇。ノードストロームは大幅高だった。既存店売上高は市場予想に届かなかったものの、ディスカウントストアのターゲットも上昇。投資会社による買収を発表したファストフードのバーガー・キング・ホールディングスは25%上昇した。
一方、米メキシコ湾岸の石油掘削施設で爆発事故があったと報じられた、石油・ガス探査会社マリナー・エナジーには売りが出た。ハリケーン「アール」が週末にかけて米東海岸に接近する可能性があるとの報道を受け、保険金支払い増への思惑などから保険大手トラベラーズは小安く終えた。決算が小幅増益だった食品大手デルモンテ・フーズも安い。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:10320.10 前日比:50.63
始値:10270.08 高値:10320.37 安値:10253.96
年初来高値:11258.01 年初来安値:9614.32
ナスダック総合指数
終値:2200.01 前日比:23.17
始値:2178.99 高値:2200.01 安値:2173.71
年初来高値:2535.28 年初来安値:2061.14
S&P総合500種指数
終値:1090.10 前日比:9.81
始値:1080.66 高値:1090.10 安値:1080.39
年初来高値:1219.80 年初来安値:1010.91
米30年国債:3.712% 米10年国債:2.626%
シカゴ日経平均先物9月限(ドル建て)終値 9110 (+70) 大証終値比
シカゴ日経平均先物9月限(円建て) 終値 9105 (+65) 大証終値比
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