22日の米国株式市場は大幅続落し、ダウ工業株30種平均は前日比148ドル89セント(1.4%)安の1万0293ドル52セントで終えた。ナスダック総合株価指数は同27.29ポイント(1.2%)安の2261.80で終えた。米住宅指標が予想を下回ったことが嫌気されたほか、エネルギー株への売りが相場の重荷となった。
5月の米中古住宅販売件数が前月比で市場予想に反して減少。米住宅市場の先行き不透明感が意識され、レナーなど住宅株に売りが出た。午後にエネルギー株を中心に幅広い銘柄への売りが優勢となり、主な株価指数はこの日の安値圏で終えた。S&P500種株価指数が、市場参加者の多くが注目する200日移動平均線(1111前後)を明確に下回ると、売りが加速したとの指摘があった。
ダウ平均は高く推移する場面もあった。多機能携帯端末「iPad(アイパッド)」の販売台数が300万台に達したと発表したアップルなどハイテク株の一角に買いが入り、相場を支えた。
業種別S&P500種株価指数では全10種が下落。「エネルギー」や「公益」の下げが目立った。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約11億 2000万株(速報値)、ナスダック市場(同)は約18億4000万株だった。
半導体大手インテルは1%下落。MPU(超小型演算処理装置)の販売を巡り、米連邦取引委員会(FTC)に提訴されていた件で、FTCと審理手続きを停止し協議に入ると発表した。格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に見直したと発表した携帯電話機大手ノキアは2%下落。決算で1株利益が市場予想を下回ったドラッグストアチェーン大手ウォルグリーンが6%以上下げた。
午後にルイジアナ州の裁判所がオバマ政権の米国沿岸の海底油田の掘削解禁を6カ月延期するとの方針を否定する判決を出したと伝わった。トランスオーシャンなど海底油田掘削大手はこれを受けて買われる場面があったが、オバマ政権が上訴する姿勢を示したと伝わると、問題が長期化するとの思惑から売りが優勢となった。
一方、アップルは1%上昇。ダウ平均構成銘柄では日用品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)と製薬大手メルクが上げた。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:10293.52 前日比:‐148.89
始値:10441.95 高値:10493.57 安値:10283.40
年初来高値:11258.01 年初来安値:9757.55
ナスダック総合指数
終値:2261.80 前日比:‐27.29
始値:2296.83 高値:2313.72 安値:2259.59
年初来高値:2535.28 年初来安値:2100.17
S&P総合500種指数
終値:1095.31 前日比:‐17.89
始値:1113.90 高値:1118.50 安値:1094.18
年初来高値:1219.80 年初来安値:1040.78
米30年国債:4.100% 米10年国債:3.165%
シカゴ日経平均先物9月限(ドル建て)終値 9980 (‐130) 大証終値比
シカゴ日経平均先物9月限(円建て) 終値 9940 (‐170) 大証終値比
PR