15日の米国株式相場は急落。ダウ工業株30種平均は続落で、前週末比504ドル48セント安の1万917ドル51セントで終えた。ダウ平均は2006年7 月以来の安値で、下落幅は米同時テロ直後の2001年9月17日に記録した684ドル安以来、7年ぶりの大きさ。米証券大手リーマン・ブラザーズの連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用申請で金融不安が強まり、大幅安となった。
財務への懸念が高まっている米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)は資本増強に目立った進展がみられないと受け止められ、株価が6割下落。米証券大手メリルリンチの買収を発表した米銀大手バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)は2割安。やはり財務への不安が強い貯蓄金融機関(S&L)大手ワシントン・ミューチュアルも2割超下げた。ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーなど他の大手証券株も下落率が二けたに達した。
ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は4営業日ぶりの反落で、81.36ポイント安の2179.91で終えた。ナスダック平均は3月17日以来の安値。S&P500種株価指数は59.00ポイント安の 1192.70で終え、05年10月27日以来の安値を付けた。売買高はニューヨーク証券取引所(NYSE)が約18億8000万株(速報値)、ナスダック市場は約27億2000万株(同)。
業種別S&P指数は全十業種が低下。「金融」が11%低下したほか、「エネルギー」や「素材」などの低下が目立った。一方、「消費安定」や「ヘルスケア」など業績が景気動向の影響を受けにくいとされる業種の指数は相対的に底堅かった。
ダウ平均構成銘柄ではAIG、バンカメに加え、銀行大手のシティグループとJPモルガン・チェースが二ケタの下落率。カードのアメリカン・エキスプレス(アメックス)も軟調。ゼネラル・モーターズ(GM)やゼネラル・エレクトリックが売られた。ダウ構成銘柄ではコカ・コーラのみ上昇。バンカメが買収するメリルリンチは小幅高だった。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:10917.51 前日比:-504.48
始値:11416.37 高値:11416.45 安値:10917.51
年初来高値:13279.54 年初来安値:10827.71
ナスダック総合指数
終値:2179.91 前日比:-81.36
始値:2196.22 高値:2244.88 安値:2179.91
年初来高値:2661.50 年初来安値:2155.42
S&P総合500種指数
終値:1192.70 前日比:-59.00
始値:1250.92 高値:1250.92 安値:1192.70
年初来高値:1471.77 年初来安値:1192.70
米30年国債 4.023% 米10年国債 3.387%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(15日)
DEC08
O 12000(Globex 合算)
H 12000
L 11660
C 11730 大証比-440(イブニング比-530)
Vol 21280
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