3日の米国株式相場は小動き。ダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに小反落し、前週末比5ドル18セント安の9319ドル83セントで終えた。10月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数の悪化が重しとなったが、米大統領選など重要日程を控え積極的に持ち高を傾ける動きは広がらなかった。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は小幅に5営業日続伸し、5.38ポイント高の1726.33で終えた。
10月のISM指数は26年ぶりの低水準で、市場予想も大幅に下回った。ただ米景気悪化は相場に織り込まれつつあることもあり、主な指数の下値は限られた。アナリストの好意的な評価が伝わった通信サービス大手ベライゾン・コミュニケーションズやAT&Tが買われ、相場を支えた。米大統領選の投票を控えているほか、10月雇用統計など重要な経済指標の発表が今週は続くため、市場参加者の様子見姿勢が強まり方向感に乏しい展開となった面もあるようだ。ダウ平均の日中値幅は155 ドルにとどまり、9月上旬以来約2カ月ぶりの小幅な値動きだった。
S&P500種株価指数は2.45ポイント安の966.30で終えた。業種別S&P500種指数(全十業種)は五業種が下落。原油先物相場の下落を受け「エネルギー」の下げが比較的大きかったほか、「消費循環」や「素材」の下落が目立った。上昇は「通信サービス」や「ヘルスケア」、「公益」など。売買高はニューヨーク証券取引所(NYSE)が約10億2000万株(速報値)、ナスダック市場が約18億1000万株(同)だった。
10月の米新車販売台数が前年同月比で4割以上減少したゼネラル・モーターズ(GM)が軟調で、やはり10月の新車販売が大きく減ったフォード・モーターがさえない。アナリストの慎重な業績見通しが伝わったウォルト・ディズニーが下げている。ダウ平均構成銘柄ではホームセンター大手ホーム・デポの下げが目立つ。
一方、アナリストが投資判断や目標株価を引き上げた世界最大の小売業、ウォルマート・ストアーズが小じっかり。最大労組が新労務協約の受け入れを賛成多数で決めた航空機大手ボーイングは、アナリストが売り推奨リストに加えたと伝わったものの上げて終えた。朝方発表の四半期決算が予想を上回ったタイヤ大手グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバーが堅調。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:9319.83 前日比:-5.18
始値:9326.04 高値:9410.55 安値:9255.48
年初来高値:13279.54 年初来安値:7882.51
ナスダック総合指数
終値:1726.33 前日比:5.38
始値:1720.76 高値:1738.53 安値:1713.39
年初来高値:2661.50 年初来安値:1493.00
S&P総合500種指数
終値:966.30 前日比:-2.45
始値:968.67 高値:975.57 安値:958.82
年初来高値:1471.77 年初来安値:839.80
米30年国債 4.322% 米10年国債 3.914%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(3日)
DEC08
O 8990(Globex 合算)
H 9140
L 8940
C 9080 大証比+630(イブニング比+660)
Vol 9375
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