11日の米国株式相場は大幅に続伸。ダウ工業株30種平均は前日比164ドル79セント高の1万1433ドル71セント、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は29.52ポイント高の2258.22と、いずれもこの日の高値圏で終えた。原油安を追い風に、値ごろ感や自律反発狙いの買いが続いた。ただ金融不安は根強く、リーマン・ブラザーズが約4割下落するなど証券株は軟調だった。
金融株に売りが先行したため、ダウ平均は朝方に約170ドル下げる場面もあった。ただ原油先物相場が1バレル100ドル台まで下落したことを好感し、自動車株や輸送株が堅調。銀行株の一角が上げに転じたほか、下げ基調だった石油株に自律反発狙いの買いが続いたことも指数を支えた。取引終了間際には大手金融機関によるリーマン買収の思惑などからダウ平均は急速に上げ幅を広げた。
S&P500種株価指数は17.01ポイント高の1249.05で終えた。業種別S&P500種指数(全十業種)では「素材」や「一般産業」など九業種が上昇、「通信サービス」が下げた。売買高はニューヨーク証券取引所(NYSE)が約14億5000万株(速報値)、ナスダック市場は約23億株(同)だった。
8月の輸入物価指数の低下幅は予想を上回った。一方、週間の新規失業保険申請件数は44万5000件と高止まり。ただ、経済指標に対する株式相場の反応は限られた。
個別ではゼネラル・モーターズ(GM)が12%上昇し、上昇率はダウ構成銘柄で首位だった。コンチネンタル航空や、利益見通しを引き上げた鉄道大手のCSXも二ケタの上昇率だった。ダウ銘柄ではマイクロソフトやJPモルガン・チェースの上昇も目立った。
一方、リーマンは42%安、証券大手のメリルリンチも17%の大幅安だった。貯蓄金融機関(S&L)大手ワシントン・ミューチュアルは一時急落したが、22%高と急反発して終えた。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:11433.71 前日比:164.79
始値:11264.44 高値:11445.68 安値:11098.67
年初来高値:13279.54 年初来安値:10827.71
ナスダック総合指数
終値:2258.22 前日比:29.52
始値:2198.27 高値:2259.25 安値:2191.53
年初来高値:2661.50 年初来安値:2155.42
S&P総合500種指数
終値:1249.05 前日比:17.01
始値:1229.04 高値:1249.98 安値:1211.54
年初来高値:1471.77 年初来安値:1200.44
米30年国債 4.221% 米10年国債 3.642%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(11日)
DEC08
O 12125(Globex 合算)
H 12255
L 11940
C 12245 大証比+175(イブニング比+255)
Vol 15692
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