7日の米国株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に続伸。前週末比1ドル21セント高の1万0390ドル11セントで終えた。バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の講演内容や発言が引き続き超低金利政策の長期化を示唆したと受け止められ、相場を支えた。一方、ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は小幅に反落し、4.74ポイント安の2189.61で終えた。
バーナンキFRB議長が午後の講演で、米住宅市場や消費支出などに改善の兆しが見えるとする一方、インフレは当面低水準との見方も示した。前週末に11月の雇用統計が市場予想よりもよい内容だったことから一部で広がった利上げの時期が早まるとの見方が弱まり、ダウ平均は一時50ドル超上昇した。ただ15−16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での議論を見極めたいとして議長の講演を受けた買いは限られた。原油先物相場の下落で石油株などが下げたことも重荷となった。
S&P500種株価指数は2.73ポイント安の 1103.25で終えた。業種別S&P500種株価指数(全10業種)は「金融」「情報技術(IT)」など5業種が下落。一方、「通信サービス」など5業種が上昇した。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約10億6000万株(速報値)、ナスダック市場は約18億3000万株(同)だった。
アナリストの投資判断引き上げが伝わったクレジットカード大手のアメリカン・エキスプレス(アメックス)やディスカバー・ファイナンシャル・サービシズが上昇。アナリストによる投資判断の引き上げを受け、半導体大手アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が8%超上昇。10−12月期決算などが大幅増益になるとの見通しを発表した保険大手メットライフが高い。
一方、シティグループは下落。クウェート投資庁(KIA)が保有していた米銀大手シティの全株式を売却したと発表した。トヨタの米預託証券(ADR)は1%超下落。米運輸省高速道路安全局(NHTSA)が小型乗用車「カローラ」などの安全性に関する調査に乗り出した。アナリストが投資判断を引き下げた金鉱大手バリック・ゴールドが安い。ダウ平均の構成銘柄では米銀大手バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)や製薬大手ファイザーの下落が目立った。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:10390.11 前日比:1.21
始値:10386.86 高値:10443.16 安値:10360.18
年初来高値:10516.70 年初来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:2189.61 前日比:‐4.74
始値:2191.35 高値:2201.42 安値:2183.13
年初来高値:2214.39 年初来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:1103.25 前日比:‐2.73
始値:1105.52 高値:1110.72 安値:1100.83
年初来高値:1119.13 年初来安値:666.79
米30年国債 4.388% 米10年国債 3.433%
シカゴ日経平均先物12月限(ドル建て)終値 10115 (‐35) 大証終値比
シカゴ日経平均先物12月限(円建て) 終値 10110 (‐40) 大証終値比
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