23日の米国株式相場でダウ工業株30種平均は小幅ながら３営業日続落。前日比16ドル10セント安の8322ドル91セントと、５月27日以来の安値で終えた。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続落。同1.27ポイント安の1764.92と、５月28日以来の安値を付けた。米ボーイングの急落や５月の中古住宅販売件数の結果を受けて売りがやや優勢となった。
　前日にダウ平均は200ドル安と急落した後とあって自律反発狙いの買いが入り、高く推移する場面もあった。ただ、今月中に予定していた新型旅客機「787」の初飛行を延期すると発表した航空機大手ボーイングが、業績への悪影響を懸念した売りで急落。航空機・機械大手ユナイテッド・テクノロジーズなども売られ、ダウ平均の重しになった。

　５月の中古住宅販売件数は２カ月連続でプラスとなった。ただ、市場予想に届かなかったことが一部で失望を誘い、その後にダウ平均は下げ幅を広げる場面があった。24日の米連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）の結果公表を前に様子見ムードも強く、午後にかけては積極的な売買が手控えられ、方向感に乏しい展開となった。
　業種別Ｓ＆Ｐ500種株価指数（全10業種）は「公益」「消費循環」など６業種が下落。半面、「通信サービス」など４業種が上げた。
　ニューヨーク証券取引所（ＮＹＳＥ）の売買高は約12億1000万株（速報値）、ナスダック市場は約21億1000万株（同）だった。
　ボーイングは６％超下げ、ダウ構成銘柄で下落率首位。アルコアやスリーエムが軟調。ホームセンター大手ホーム・デポも安い。格付け会社による格下げ発表を受け地銀大手キーコープが売られた。前日夕に売上高見通しを引き下げた半導体開発のラムバスが急落。
　半面、アナリストが投資判断を引き上げた米貨物大手フェデックスが堅調。アナリストが利益見通しを引き上げたゴールドマン・サックスも高い。ダウ銘柄ではバンク・オブ・アメリカやＪＰモルガン・チェースは反発した。アナリストの投資判断引き上げが伝わったモトローラが上昇。ＡＴ＆Ｔなど通信関連株は総じて堅調だった。

ダウ工業株30種（ドル）
終値：8322.91 前日比：-16.10
始値：8340.44 高値：8370.90 安値：8286.41
年初来高値：9088.06 年初来安値：6469.95

ナスダック総合指数
終値：1764.92 前日比：-1.27
始値：1771.42 高値：1777.58 安値：1753.78
年初来高値：1879.92 年初来安値：1265.52

Ｓ＆Ｐ総合500種指数
終値：895.10 前日比：2.06
始値：893.46 高値：898.69 安値：888.86
年初来高値：956.23 年初来安値：666.79

米30年国債 4.357％ 米10年国債 3.621％

「シカゴ日経平均先物（ＣＭＥ）」（23日）
SEP09
Ｏ 9655（ドル建て）
Ｈ 9665
Ｌ 9555
Ｃ 9610 大証比+70（イブニング比+40）
Vol 7953

Ｏ 9590（円建て）
Ｈ 9605
Ｌ 9500
Ｃ 9550 大証比+10（イブニング比-20）
Vol 11181