22日の米国株式相場は急落。ダウ工業株30種平均は続落し、前週末比200ドル72セント安の8339ドル01セントと、5月27日以来、3週間半ぶりの安値で終えた。下落幅は4月20日以来の大きさ。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は反落し、同61.28ポイント安の1766.19で終えた。世界景気の先行き不透明感などを手掛かりに、景気敏感株中心に売りが出た。
世界銀行が2009年の世界の実質経済成長率がマイナス2.9%に落ち込むとの見通しを発表。3月時点の予想(マイナス1.7%)と比べ、景気底入れには想定以上に時間を要するとの見方につながった。3月からの戻り局面で景気回復期待を背景に買われていたハイテクや一般産業、素材など景気敏感株に売りが出た。株同様、景気不透明感から原油先物相場が急落したため、エネルギー株も売られた。
3月の安値から反発が大きかった金融株にも利益確定売りが出た。17日に米政府が発表した金融危機再発防止に向けた包括的な金融規制改革案が、金融機関の収益に与える影響を懸念した売りが続いているとの見方もあった。S&P500種株価指数が心理的な節目である900を下回ったこともあり、相場は引け間際に売りが膨らみ一段安となった。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約14億株(速報)。ナスダック市場は約22億5千万株(同)。業種別S&P500(全10業種)では、「金融」や「素材」など8業種が下落。一方、「通信サービス」が上げた。
バンク・オブ・アメリカ、JPモルガン・チェースが大幅安。非鉄大手アルコアにも売りが膨らんだ。エクソンモービル、シェブロンも安い。19日に販売を開始した新型の携帯電話「iPhone(アイフォーン)3GS」の販売台数が100万台を超えたと発表したアップルは、買いが先行したが下げて終えた。決算で1株利益が市場予想を下回ったドラッグストアチェーン大手ウォルグリーンが下落。売上高見通しを引き上げた半導体大手マーベル・テクノロジー・グループも売りに押された。
ダウ平均構成銘柄ではウォルマート・ストアーズやベライゾン・コミュニケーションズが上げた。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:8339.01 前日比:-200.72
始値:8538.52 高値:8538.83 安値:8334.55
年初来高値:9088.06 年初来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:1766.19 前日比:-61.28
始値:1809.53 高値:1810.58 安値:1765.85
年初来高値:1879.92 年初来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:893.04 前日比:-28.19
始値:918.13 高値:918.13 安値:893.04
年初来高値:956.23 年初来安値:666.79
米30年国債 4.438% 米10年国債 3.681%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(22日)
SEP09
O 9850(ドル建て)
H 9850
L 9600
C 9665 大証比-165(イブニング比-75)
Vol 11223
O 9740(円建て)
H 9755
L 9540
C 9600 大証比-230(イブニング比-140)
Vol 17025
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