22日の米国株式市場は3営業日ぶりに大幅に反発。ダウ工業株30種平均は前日比131ドル95セント高の1万81ドル31セント、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は14.56ポイント高の2165.29で終えた。ダウ平均採用銘柄の保険大手トラベラーズや化学大手スリーエムなどが市場予想を上回る決算を相次いで発表したことが好感され、指数を押し上げた。朝方発表の新規失業保険申請件数が市場予想を上回ったことが嫌気され一時は下げたが、企業決算で収益見通しの引き上げが目立ち業績の回復期待から買いが優勢になった。
同日発表された7−9月期決算でトラベラーズは純利益が前年同期の4倍超となったほか、2009年12月期の1株当たり営業利益の見通しを上方修正した。スリーエムは通期見通しを4−6月期に続いて引き上げたほか、7−9月期決算が市場予想を上回った。米通信大手AT&Tやマクドナルドなどダウ平均採用銘柄の四半期決算も1株利益が市場予想を上回り、指数を押し上げた。
一方、朝方発表の新規失業保険申請件数は前週比1万1000件増の53万1000件と市場予想を上回った。原油先物相場など商品相場が下げたことも、株式相場の重荷になった。ダウ平均は一時32ドル安の9916ドル近辺まで下げた。
S&P500種株価指数も3営業日ぶりに反発し、11.51ポイント高の1092.91で終えた。業種別S&P500種指数では「金融」や「消費循環」、「素材」など全10業種が上昇した。売買高はニューヨーク証券取引所(NYSE)が約13億1000万株(速報値)、ナスダック市場は約22億1000万株(同)。
トラベラーズは7%超上昇し、ダウ採用銘柄で上昇率首位。スリーエムも3%超上昇した。AT&Tやマクドナルドも買われ指数上昇をけん引した。7−9月期が前年同期比で減収減益となったが、売上高や1株利益が予想を上回った事務機器大手ゼロックスも上昇。四半期決算で売上高と1株利益がともに市場予想を上回った化学大手ダウケミカルは朝方に売りが先行した後は買いが優勢になった。決算が予想を上回った製薬大手メルクも小幅に上昇。新型基本ソフト(OS)「ウィンドウズ7(セブン)を発売したマイクロソフトは小幅高。
四半期決算が大幅減収となり最終損益が赤字となった鉄鋼大手ヌーコアが4%近く下落。同日、ダウ平均採用銘柄で下げたのはゼネラル・エレクトリック(GE)や食品大手クラフトフーズなど4銘柄にとどまった。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:10081.31 前日比:131.95
始値:9946.18 高値:10105.19 安値:9916.78
年初来高値:10119.47 年初来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:2165.29 前日比:14.56
始値:2146.72 高値:2169.17 安値:2130.70
年初来高値:2190.64 年初来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:1092.91 前日比:11.51
始値:1080.96 高値:1095.21 安値:1074.31
年初来高値:1101.36 年初来安値:666.79
米30年国債 4.244% 米10年国債 3.424%
シカゴ日経平均先物12月限(ドル建て)終値 10355 (+85) 大証終値比
シカゴ日経平均先物12月限(円建て) 終値 10335 (+65) 大証終値比
PR