21日の米国株式市場は続落。ダウ工業株30種平均は前日比92ドル12セント安の9949ドル36セント、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は12.74ポイント安の2150.73で終えた。著名アナリストが米銀大手ウェルズ・ファーゴの投資判断を「中立」から「売り」に引き下げたと伝わったことをきっかけに金融株が売られ、相場全体の下げにつながった。ダウ平均の終値での1万ドル割れは16日以来。
午後の早い時間までは、ダウ平均はプラス圏で推移する場面が目立った。前日夕に市場予想を上回る決算を発表したインターネット検索大手ヤフーや、同日朝に予想を上回る決算を発表した金融大手モルガン・スタンレーが堅調に推移し、相場を支えた。原油先物相場の上昇で石油株の一角が上昇したことも、相場の支援材料だった。ダウ平均は一時約78ドル高まであり、1万100ドル台に乗せる場面があった。
S&P500種株価指数は9.66ポイント安の1081.40で終えた。業種別S&P500種指数(全10業種)は「金融」や「消費循環」、「ヘルスケア」など9業種が下落。「公益」が小幅に上げた。売買高はニューヨーク証券取引所(NYSE)が約14億1000万株(速報値)、ナスダック市場は約25億6000万株(同)。
ウェルズ・ファーゴは5%下落。朝方発表した7−9月期決算は市場予想を上回った。同業のJPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカがさえない。決算で1株損失が市場予想より多かった航空機大手のボーイングが売られた。決算で売上高が予想に届かなかったコンチネンタル航空が13%安。年末商戦にかけて値下げに踏み切ると発表したディスカウントストア大手ウォルマート・ストアーズが軟調だった。
一方、決算が市場予想を上回った米銀上位行のUSバンコープがしっかり。好決算を発表した後、アナリストの目標株価引き上げが続いたアップルは上場来高値を更新した。前日夕に予想を上回る四半期決算を発表した半導体大手サンディスクが9%高。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:9949.36 前日比:‐92.12
始値:10038.84 高値:10119.47 安値:9943.76
年初来高値:10119.47 年初来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:2150.73 前日比:‐12.74
始値:2160.78 高値:2190.64 安値:2148.41
年初来高値:2190.64 年初来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:1081.40 前日比:‐9.66
始値:1090.36 高値:1101.36 安値:1080.77
年初来高値:1101.36 年初来安値:666.79
米30年国債 4.211% 米10年国債 3.391%
シカゴ日経平均先物12月限(ドル建て)終値 10270 (‐60) 大証終値比
シカゴ日経平均先物12月限(円建て) 終値 10255 (‐75) 大証終値比
PR