30日の米国株式相場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発。前日比83ドル74セント高の9154ドル46セントと昨年11月4日以来の高値で終えた。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は反発し、同16.54ポイント高の1984.30と昨年10月1日以来の高値となった。決算が市場予想を上回った銘柄などに買いが入ったほか、投資判断引き上げを受けてゼネラル・エレクトリック(GE)が大幅高となった。
個別株に好材料が相次いだ。4−6月期の特別項目を除く1株損失が市場予想に比べて小さかった通信機器大手のモトローラが大幅高。1株損益が黒字となった化学大手ダウ・ケミカルも大きく上げた。モトローラやダウにつれるかたちで、ハイテク株、素材株などに買いが入った。金融部門GEキャピタルの分離に対する懸念が後退したとして、ゴールドマン・サックスのアナリストが投資判断を「買い」に引き上げたGEも7%近く上げた。
前日まで小幅ながら2日続落しており、相場上昇への過熱感がやや後退。一方で前日、前々日の下げ幅が小さかったことで、下値の堅さが意識されたことも買いを誘った。ダウ平均は175ドル高まで上げ幅を広げる場面があり、ナスダック指数は一時、2000を上回った。
引けにかけては利益確定売りが出て伸び悩んだ。あす31日に4−6月期の実質国内総生産(GDP)速報値の発表を控え、様子見ムードが強まったとの見方があった。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約13億5千万株(速報)。ナスダック市場は約24億7千万株(同)。業種別S&P500種株価指数では、「素材」を筆頭に全10業種が上昇した。
決算が市場予想を上回ったクレジットカード大手マスター・カードが上昇。前日夕発表の決算で1株利益が市場予想を上回った同業のビザも高い。東京市場の大引け後に4−6月期の連結決算(米国会計基準)を発表したソニーの米預託証券(ADR)も大幅高。
一方、決算で1株利益が市場予想を下回った石油大手エクソンモービルが下落。1株当たり営業利益が市場予想を下回った保険大手トラベラーズも安い。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:9154.46 前日比:83.74
始値:9072.84 高値:9246.43 安値:9072.61
年初来高値:9246.43 年初来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:1984.30 前日比:16.54
始値:1986.21 高値:2009.81 安値:1980.08
年初来高値:2009.81 年初来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:986.75 前日比:11.60
始値:976.01 高値:996.68 安値:976.01
年初来高値:996.68 年初来安値:666.79
米30年国債 4.415% 米10年国債 3.613%
シカゴ日経平均先物9月限(ドル建て)終値 10345 (+145) 大証終値比
シカゴ日経平均先物9月限(円建て) 終値 10305 (+105) 大証終値比
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