17日の米国株式市場は4営業日ぶりに小反落。ダウ工業株30種平均は前日比7ドル79セント安の9783ドル92セントで終えた。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数の終値は6.40ポイント安の2126.75で引けた。前日まで3日続伸し、ダウ平均が2008年10月6日以来の高値を連日で更新。高値警戒感から利益確定目的の売りが優勢になった。週間の新規失業保険申請件数が前の週比で減った一方、8月の住宅着工件数で主力の一戸建てが前月比マイナスになるなど、経済指標が方向感に乏しくダウ平均は前日終値を挟んで推移した。
新規失業保険申請件数は54万5000件と市場予想(56 万3000件)より少なかった。フィラデルフィア連銀が発表した9月の製造業景気指数も14.1と市場予想を上回り、景気の底入れを意識させる内容だった。一方、住宅着工件数で主力の一戸建ては前月比3.0%減となり、住宅市場の本格回復には時間がかかるとの見方が広がった。ダウ平均は堅調な場面もあったが、取引終了にかけ利益確定売りが優勢になった。
S&P500種株価指数も4営業日ぶりに反落し、3.27ポイント安の1065.49で終えた。業種別S&P500種指数(全10業種)では「通信」や「エネルギー」、「公益」など「ヘルスケア」を除く9業種が下落した。売買高はニューヨーク証券取引所(NYSE)が約15億1000万株(速報値)、ナスダック市場は約25億4000万株(同)だった。
朝方に発表した6−8月期決算で、売上高が市場予想を下回った米貨物大手のフェデックスが2%超下落。前日夕に発表した決算で売上高が市場予想に届かなかった企業向けソフト大手のオラクルも売られた。日本生命保険が保険子会社に出資すると発表した米保険大手プルデンシャル・ファイナンシャルも下げた。ダウ平均構成銘柄では通信大手のベライゾン・コミュニケーションズや非鉄大手アルコアの下げが目立った。
一方、総額29億ドルの資金を調達したと発表したアメリカン航空の親会社AMRが20%近く上昇。6−8月期決算で純利益が大幅に増えたクレジットカード大手のディスカバー・ファイナンシャルサービシズも上昇した。ダウ平均構成銘柄では建機大手キャタピラーや米大手銀バンク・オブ・アメリカが上昇した。米紙が「10−12月期の米国での販売台数を増やすため、10億ドルの販促活動を計画している」と報じたトヨタの米預託証券(ADR)は小高く終えた。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:9783.92 前日比:‐7.79
始値:9789.82 高値:9854.58 安値:9749.46
年初来高値:9799.72 年初来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:2126.75 前日比:‐6.40
始値:2129.42 高値:2140.60 安値:2118.50
年初来高値:2133.15 年初来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:1065.49 前日比:‐3.27
始値:1067.87 高値:1074.77 安値:1061.20
年初来高値:1068.76 年初来安値:666.79
米30年国債 4.173% 米10年国債 3.391%
シカゴ日経平均先物12月限(ドル建て)終値 10455 (+75) 大証終値比
シカゴ日経平均先物12月限(円建て)終値 10380 (±0) 大証終値比
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