30日の米国株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に4日続伸した。前日比11ドル56セント高の1万0907ドル42セントと2008年9月26日以来、約1年半ぶりの高値で終えた。ナスダック総合株価指数は続伸し、同6.33ポイント高の2410.69で終えた。通信大手ベライゾン・コミュニケーションズなど材料が出た銘柄が買われ指数を押し上げたほか、予想を上回る経済指標も相場を支えた。
アップルが携帯電話大手ベライゾン・ワイヤレスのネットワークで使える多機能携帯電話「iPhone(アイフォーン)」の新機種を開発していると報じられた。アイフォーンの販売が実現すれば収益が押し上げられるとの期待から、アップルのほか、ベライゾン・ワイヤレスを傘下に持つベライゾン・コミュニケーションズが上昇した。
3月の米消費者信頼感指数が前月比で上昇し、市場予想も上回った。1月の米S&Pケース・シラー住宅価格指数では、全米20都市の価格指数が小幅な低下にとどまった。米景気の回復期待がやや強まったことも相場を支えた。
ただ、主な株価指数が直近の高値圏にあるため、利益確定売りも断続的に出て相場は安く推移する場面もあった。
業種別S&P500種株価指数では全10種のうち「IT(情報技術)」や「一般産業」など7業種が上昇。一方、「金融」や「通信サービス」などが下げた。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約9億1000万株(速報値)、ナスダック市場(同)は約20億株だった。
アップルは1.5%上昇し、ベライゾンは2.6%上げた。来月に発表する四半期決算の内容が市場予想を上回りそうだとアナリストが指摘したと伝わった化学大手スリーエムは3.6%上昇。ダウ平均構成銘柄で上昇率首位だった。
一方、「アイフォーン」を現在独占販売している通信大手AT&Tは2%下落した。2010年1〜3月期の債券・為替・商品部門の純収入が23億ドルをやや下回る水準になりそうだと示唆したスイス金融大手UBSは小安い。前日に一部メディアが同部門の純収入が23億ドル程度になると報じていた。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:10907.42 前日比:11.56
始値:10895.02 高値:10940.22 安値:10866.83
年初来高値:10955.48 昨年来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:2410.69 前日比:6.33
始値:2406.69 高値:2417.36 安値:2395.80
年初来高値:2432.25 昨年来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:1173.27 前日比:0.05
始値:1173.75 高値:1177.83 安値:1168.92
年初来高値:1180.69 昨年来安値:666.79
米30年国債 4.749% 米10年国債 3.860%
シカゴ日経平均先物6月限(ドル建て)終値 11140 (+20) 大証終値比
シカゴ日経平均先物6月限(円建て) 終値 11115 (‐5) 大証終値比
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