3月31日の米国株式市場でダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反落し、前日比50ドル79セント安の1万0856ドル63セントで終えた。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3営業日ぶりの反落で、終値は12.73ポイント安の2397.96。民間調査で3月の雇用者数が減少したため、「米雇用情勢が予想したほど改善しないのではないか」という見方が広がり、売りが優勢になった。
米民間雇用サービス会社オートマチック・データ・プロセッシング(ADP)が発表した3月の全米雇用リポートで、政府部門を除く民間の雇用者数が前月から2万3000人減った。市場予想は5万人程度の増加だったため、失望売りが広がった。
3月のシカゴ購買部協会景気指数が前の月から低下して市場予想を下回ったこともマイナス要因。ダウ平均は前日に1年半ぶりの高値で終えており、利益確定売りが出やすかった面もある。
業種別S&P500種株価指数は「消費循環」や「情報技術」(IT)など8業種が下落し、「エネルギー」と「金融」が上昇した。売買高はニューヨーク証券取引所(NYSE)が約11億5000万株(速報値)、ナスダック市場は約21億9000万株(同)だった。
ダウ平均の構成銘柄では、ネットワーク機器大手のシスコシステムズやマイクロソフトの下げが目立つ。医療保険改革法の成立に伴う税制改正で一時費用を計上すると発表した航空機大手ボーイングが下落した。増益で市場予想を上回る決算を発表したディスカウント小売りチェーンのダラー・ゼネラルが利益確定売りに押され、減収で予想より悪い内容の決算を発表したドラッグストア大手のライトエイドが大幅に下げた。
オバマ米大統領が米東海岸の大西洋沖合などの油田・ガス田の開発を認める方針を明らかにした。収益拡大期待が強まった油田サービス大手のダイヤモンド・オフショア・ドリリングが高い。石油大手のシェブロンが買われた。前日夕に利益見通しの上方修正を発表した制御機器大手ハネウエル・インターナショナルが小幅に上昇し、やはり前日午後に売上高見通しを上方修正した半導体製造装置のアプライドマテリアルズも小高く終えた。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:10856.63 前日比:‐50.79
始値:10907.34 高値:10907.42 安値:10832.83
年初来高値:10955.48 昨年来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:2397.96 前日比:‐12.73
始値:2402.98 高値:2415.44 安値:2395.34
年初来高値:2432.25 昨年来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:1169.43 前日比:‐3.84
始値:1171.75 高値:1174.56 安値:1165.77
年初来高値:1180.69 昨年来安値:666.79
米30年国債 4.717% 米10年国債 3.833%
シカゴ日経平均先物6月限(ドル建て)終値 11170 (+70) 大証終値比
シカゴ日経平均先物6月限(円建て) 終値 11140 (+40) 大証終値比
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