29日の米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、前週末比45ドル50セント高の1万0895ドル86セントと2008年9月26日以来、約1年6カ月ぶりの高値で終えた。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反発し、同9.23ポイント高の2404.36で終えた。対ドルでの急激なユーロ安にひとまず歯止めがかかり、世界景気回復への期待が改めて浮上したことが好感された。
前週にユーロ圏16カ国がギリシャ支援策をとりまとめたことなどから、外国為替市場では週明けもユーロ売りが一服している。同日、欧州連合(EU)の欧州委員会が発表した3月のユーロ圏16カ国の景況感指数が上昇したことも、世界的な景気回復に対する楽観につながった。原油相場の大幅上昇を受け、エクソンモービルなどの石油株が上昇。アナリストが目標株価を引き上げた航空機大手ボーイングなど景気敏感株にも買いが目立った。
2月の米個人消費支出(PCE)が5カ月連続で増加。一方、物価指標であるエネルギー・食品を除くコアPCEデフレーターの伸び率が縮小し、インフレの落ち着きが示されたことも好感された。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約9億4千万株(速報)。ナスダック市場は約18億5千万株(同)。業種別S&P500種株価指数(全10業種)では、「エネルギー」と「公益」など9業種が上昇した。
ボーイングが2%高。ダウ平均構成銘柄では建設機器大手キャタピラーや非鉄大手アルコアも上げた。
半面、米財務省が保有する普通株77億株を売却すると発表した米銀大手シティグループが安い。高級ブランド「ボルボ」を中国の浙江吉利控股集団に売却することで最終合意した自動車大手フォード・モーターも下落した。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:10895.86 前日比:45.50
始値:10849.23 高値:10916.64 安値:10849.23
年初来高値:10955.48 昨年来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:2404.36 前日比:9.23
始値:2403.77 高値:2411.18 安値:2398.40
年初来高値:2432.25 昨年来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:1173.22 前日比:6.63
始値:1167.71 高値:1174.85 安値:1167.71
年初来高値:1180.69 昨年来安値:666.79
米30年国債 4.773% 米10年国債 3.870%
シカゴ日経平均先物6月限(ドル建て)終値 11090 (+70) 大証終値比
シカゴ日経平均先物6月限(円建て) 終値 11050 (+30) 大証終値比
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