16日の米国株式市場で、ダウ工業株30種平均は6日続伸した。前日比43ドル83セント高の1万0685ドル98セントで終え、1月19日以来約2カ月ぶりの高値を更新した。米連邦準備理事会(FRB)が同日開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)でゼロ金利政策の維持を決め、声明で例外的に低い政策金利が長期間続くことを改めて示唆した。FRBが積極的な金融緩和で引き続き米景気を支える姿勢を示したことが好感され、買いが優勢だった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反発した。終値は15.80ポイント高の2378.01で、2008年8月以来約1年半ぶりの高値をつけた。
米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)がギリシャの格付けを確認し、引き下げ方向での見直し対象から除外すると発表した。ギリシャ国債の格下げで信用リスクに対する不安が強まる懸念がひとまず後退したことも、相場を支える要因だった。
業種別S&P500種株価指数は全10業種が上昇。「素材」や「金融」「一般産業」の上昇が目立った。売買高はニューヨーク証券取引所(NYSE)が約10億2000万株(速報値)、ナスダック市場は約20億9000万株(同)。
個別では、最高財務責任者が来年の増配見通しを示したと伝わったゼネラル・エレクトリック(GE)が大幅高。GEはアナリストが利益見通しを引き上げたことも買い材料となった。サーバー向けMPU(超小型演算処理装置)の新製品を発表した半導体大手インテルが堅調。アナリストが投資判断を引き上げたコーヒーチェーン大手スターバックスが買われた。
一方、独航空会社が新中型旅客機「787」の一部をキャンセルすると発表し、航空機大手ボーイングがさえない。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:10685.98 前日比:43.83
始値:10642.53 高値:10693.99 安値:10621.90
年初来高値:10729.89 昨年来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:2378.01 前日比:15.80
始値:2367.32 高値:2378.84 安値:2360.67
年初来高値:2378.84 昨年来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:1159.46 前日比:8.95
始値:1150.83 高値:1160.28 安値:1150.35
年初来高値:1160.28 昨年来安値:666.79
米30年国債 4.591% 米10年国債 3.657%
シカゴ日経平均先物6月限(ドル建て)終値 10785 (+115) 大証終値比
シカゴ日経平均先物6月限(円建て) 終値 10730 (+60) 大証終値比
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